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オンラインの音楽塾を始めてから、あらためて気づいたことがある。

「作曲ができるようになる」は「自転車に乗れるようになる」と同じだ。

メロディを作る事はからだで覚える事であって、理論とかルールは関係ないのよ。

「自転車に乗れるようになる」だから、やっぱり最初は補助輪付きとか、後ろの荷台をお父さんが持って…みたいなことを、作曲でやるわけです。僕が補助輪、あるいは荷台を支えるお父さんになって。

それが、だんだん一人で乗れるようになるって、寸法だ。

具体的にどうやってるかというと、ワンコーラス分のコードとリズムを用意したうえで、
僕と受講者が、2小節ずつ交代にメロディを作っていくのだ。

「メロディしりとり」というか、「メロディの縁台将棋」みたいなものをイメージしてもらえばよいか。

あるいは、音楽チェスである。

これが面白いのよ。お、そう来たか、とか、この音形を受けるのならこう行くか、とか、
夢中になれる。お互いに。

この没入感がいい。

で、メロディを作っていく上で必要なこと、どうやったらいいメロディになるか、あるいは、そこはこっちの方がいいでしょ、みたないことを、僕が補助輪として、少しアドバイスする事もある。

からだで覚えてもらうのだ。

何回かやってると、音大で教えるようなことも、つまり理論的なことも、いつの間にか話している。理論って、実は「うまくやるための方便だ」ということにも、今さらながら気づく。

そして、メロディを一人で乗れるようになったら、だんだんコード進行やリズムにも、手足を伸ばしていく。

音楽の覚え方って、こういう方法もあるんじゃないかね。

あれからずっと、ムーンライダースのアルバムばかり聴いている。

ライダースが素晴らしいのは、6人のメンバー全員が曲を書き、詞を書き、歌うこと。しかも音楽性が少しずつ違うのに、それぞれがプロフェッショナルだから音楽が多面体になって、その全貌を表す言葉がなかなか見つからない。こんなバンド、他にあるんだろうか。

今日、調べ物をしていて、約50年前ー1973年12月号のニューミュージックマガジンを読んでいたら、ライダースの前身「はちみつぱい」(共通するメンバーは慶一さん、武川さん、かしぶちさん、岡田さん)のデビューアルバム「センチメンタル通り」のレコ評が載っていた。

担当の北中正和さんは、ぱいの事を「しいていえば、グレートフル・デッド的な流麗さとふわっとした暖かさ、フェアポート・コンベンションの人間くささとちょっとすましたところ、サーカスのジンタやチンドン屋の響き、屋根の上のバイオリン弾き、大正演歌、鈴木翁二のマンガ、下町的俗悪さ…」と書かれていた。

さすが北中さんだ、今でもライダースの本質は変わってないと思う。

それにしても、50年続くバンドって、それだけでも素晴らしいのに。

僕のオンライン音楽塾「Poppo」について、DTMステーションの藤本さんに取材していただきました。

自分ではうまく説明できないことを、藤本さんがしっかりと聞き出してくれて、やっとPoppoの全体像を、わかりやすく話せたかなと思っています。

自分で立ち上げたプロジェクトの説明が、僕はなかなかうまく説明できないのですよ。
何故だろう...自分のアイデアの核にこだわって、必要な情報を客観的に整理できないからなのかな。

でも、この記事を読んでいただければ、おそらく全貌が分かります。

よろしくお願いします。